8月6日(土)・7日(日)の両日、国立オリンピック記念青少年総合センターで、第6回全国高校教育模擬国連大会がおこなわれました。本校からは4チーム8ペアが参加、各議場にわかれて他校の生徒たちと議論を交わしました。
本校の生徒たちの担当国はフィリピン、コンゴ民主共和国、スペイン、フィジー。今大会のテーマである「森林保護」について、約1か月かけて事前学習をおこないました。まずは自分たちが「大使」となれるよう、担当国について、歴史や文化、地理、政治、経済状況などを理解します。もちろん日本語だけでは情報が足りないので、英語のサイトも参照。つづいてそれぞれの国の立場から「森林保護」についてどのような国際社会のコンセンサスを得るのがよいのか、自分たちの国の立場をまとめ、事前にフロントに提出します。
会議はまず、参加国のスピーチからはじまります。自国の立場を議場にいる他国の大使にわかってもらうためです。その後大使からの動議の提案に基づいて議論が進められていきます。森林保護に積極的な国とそうでない国、経済的に豊かな国とそうでない国、論点は多岐にわたりますが、自国の国益を確保しつつ国際社会がよりよい方向に向かっていくよう、「決議案」をまとめていくことが目標です。模擬国連の場では相手がどの学校の誰かはわかりません。あくまで担当国の大使として、議論を進めていくことになります。
「決議案」は、各国の思惑によって文言が削除されたり、いやここは譲れないと議論が起こったり。最終的に「決議案」が可決された議場もあれば、「決議案」がまとまらなかった議場もありました。こうした議論の場を通じて生徒たちは、国際社会の複雑さを理解し、また交渉力や協調性を高め、スピーチやリサーチの技能をも鍛えることになりました。
それぞれの議場で、発言内容や「決議案」作成、各国間の交渉のようすなどを相互投票し、優秀賞を決めます。今回の模擬国連では、初心者C議場に参加したフィリピン大使のペアが、「実行委員特別賞」を受賞しました。
最後に、参加した生徒のコメントをご紹介します。
「模擬国連というものの楽しさを知ることができました。沢山の人と森林保護という難しい問題について議論をしていくということは、この先ほとんどありえないと思います。それぞれが専門知識や、自国の立場などがありなかなか合意を得られないということがあるけれど、それをどうやって納得させていくのかということを考えていく面白さもあると思いました。」
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