今回は,かずさDNA研究所協力のもと,「身近な食品からのDNA抽出実験」を行いました。
DNAについては,用語については聞き馴染みがあり,私たち人間を含む多くの生物の遺伝情報の継承と発現に関係すること,そしてその形が二重らせん構造であるということも教科書で学んでいます。
しかし,目で見えないもののため実感が湧きにくいものでもあります。
そこで今回はアスパラガス,たけのこ,レバー,白子などの身近な食品から,DNAを抽出することに挑戦しました。
生徒の感想を紹介します。
<生徒の感想①>DNAは小さすぎて絶対に見えないと思っていたので、まさか学校でこんなにも簡単に抽出して見れることに驚いた。しかも身近な食材からDNAを取り出して見れたことに驚いた。ゲルグリーンには毒性があって、肌に触れるとがんになるということに興味が湧いてもっと調べてみたいと思った。ネットで調べてもわかりやすい簡単な説明がなかったのでなおさら興味がわいた。見えたDNAにはどれほどのヌクレオチドが連なっているのかが気になった。遺伝子の操作をするときにどうやってあの小さい物質を操作しているのか気になった。難しくて謎だらけだけど、解れば世の役に立つことだらけなDNAについて興味が増した。たとえば、乾燥地域でも湿潤地域と同じような性質でおいしい農産物を作れるようにDNAを操作して新品種を作ったり、人口が爆発的に増えているアジアやアフリカなどの地域で、すべての人々に農産物がいきわたるようにおいしくたくさん作れるような品種を開発したりできるような遺伝子の技術が生まれれば、すごい社会貢献になると思った。身近な問題の解決や、農業などに以外にもDNAの話はかかわってくるものだと思った。
<生徒の感想②>豚のレバーでもアスパラガスでも教科書で見たようなDNAの抽出ができて嬉しかった。遠心分離機の「チビタン」を使えてよかった。目に見えるような形でDNAの凝集を観察することができたので、良い経験になった。DNAは細胞のなかに入っているのでどうやって壊すのかと思ったが洗剤を利用して細胞ごと壊してDNAを取り出すことがわかった。塩を入れるのはなぜだろうと思ったが、DNAの持つマイナスの電気を中和してDNAが集まりやすくなるということを知って面白いなと思った。さらに、DNAは水に溶けるが、エタノールには溶けないという性質を利用して、水とエタノールの境目にDNAを集めるという方法が面白かった。ゲルグリーンとDNAが結び付いたら青い光が出るのはなぜなんだろうと思った。少し前に生物基礎の授業で習った知識が再登場したので復習になってよかった。このような実験をAEMのために用意してくれたかずさDNA研究所の人々に感謝したい。