こんにちは、演劇部です!
今回「オロチの鉄」演出を務めたIが、こだわったところをお伝えします。
まず、舞台装置なのですが、この暗い中怪しく光る5つの装置。製鉄の炉をイメージしているのですが、
この炉を移動することにより森や洞窟など多くの場所を表現することができます。
装置の下の方に貼られている炎のような茶色い紙も印象的です。
殺陣のシーンの照明では緑と青の照明で役者たちのシルエットを映し出しました。
主人公率いるヤマト軍に、逃げていたオロチたちが見つかってしまうシーンです。
このあとの劇場全体が赤くなる照明とも合わせて印象に残せた照明だったなと思います。多くの方が格好いいと言ってくださいました。
衣装では当時の資料が少なくとても苦戦しましたが、数少ない資料を基にしながらも、現在も続いている戦争や紛争の中だったらどんな風になるだろうと想像を巡らせながら制作にあたりました。
オロチの服装の汚しではただ汚すのではなくなぜその汚れがついたのか、どのようにして汚れたのかを考えながら汚しました。
小道具では実際に鍛冶体験で作ったものを鏃として使ったり、鉄や剣に光沢をいれたりなど、リアルさにこだわりました。兵士の扱う槍がオロチのふいごになったりと、装置と同じように様々なものに変化をするのも舞台ならではの面白みだと思います。弓は部員が流木を見つけて拾ってきてくれたのですが、ぴったりでまさに古代の弓!でした。
音効では、通常のBGMに加えて、和太鼓やアジアの楽器などを用いてその場で演奏しました。和太鼓の力強いリズム、聴いたこともないような音が効果的で、客席全体を巻き込むものになったと思います。
太鼓は地区大会では吹奏楽部に、県大会では剣道部に貸していただきました、ありがとうございます。
「オロチの鉄」という作品を通して、全員が葛藤や争い、誇りなど多くの難しいテーマと向き合いました。
今ではもう名も残っていない製鉄民の誇りや歴史……そういったものに少しでも思いを馳せていただくとともに、皆さんの心に残る作品になれたなら嬉しいです。
また僕自身この作品を通して、ひとつの作品に向き合う探求の素晴らしさを知りました。
もしまだこの作品と向き合い続けたら違うアイデアが出てもっと面白い作品になっていくのかもしれません。ですが県大会をもってオロチの鉄は終了、今度はクロノスという作品に取り組みます。クロノスでも探究心を持って作品と向き合っていきたいです。改めて秋大会期間お世話になった方々、本当にありがとうございました。
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