八千代松陰高等学校では、高校3年間の集大成として「卒業レポート」に取り組んでいます。5月7日(木)、48期生進学コースの総合の様子をお伝えします。
今回の授業テーマは、「問いのアップデートと、AIとの共創」。最新テクノロジーを導入した、本校ならではの熱気あふれる授業の様子をレポートします。
探究は「一直線」ではなく「螺旋(らせん)」のプロセス 多くの生徒が「テーマを決めたら、あとは調べるだけ」という一直線の思考に陥りがちです。しかし、真の探究とは、調べれば調べるほど新たな疑問が湧き、元の問いをブラッシュアップしていく「螺旋状」のプロセスにあります。
授業ではまず、生徒たちに原点回帰を促しました。先行研究を調べたりAIと対話したりする中で、自分の問いをより鋭く、より深いものへと磨き上げていく。この「問い直すプロセス」こそが、学びの本質です。
探究支援アプリ「クアリア」に蓄積される「思考の跡」
本校の探究学習を支えるのが、独自に導入している探究支援アプリ「クアリア」です。生徒たちの思考はすべてこのアプリにリアルタイムで記録されます。
特筆すべきは、アプリ内に搭載されたAI「クアリアちゃん」の存在です。生徒は一人で悩むことなく、24時間いつでもAIと「壁打ち(対話)」を行うことが可能です。
5月7日の授業では、AIからの問いかけに対し、以下のような「内省(リフレクション)」を深く刻み込む生徒の姿が印象的でした。
「なぜ自分はこのニュースに心が動いたのか?」
「調査を進めた結果、事前の予想とどう違ったのか?」
AIは単に答えを教える道具ではなく、生徒の思考を深掘りするための「良きパートナー」として機能しています。
大学入試のその先へ:言語化能力を一生の武器にする
現在、大学入試(総合型選抜など)では、単なる知識量ではなく「自律的な探究心」と「思考の言語化能力」が厳しく問われています。
授業の終盤、ある生徒が「AIと対話することで、自分が本当に知りたかったのは単なる現象ではなく、その裏にある『環境適応の進化』だったと気づけた」と話してくれました。
AIに正解を丸投げするのではなく、AIとの対話を通じて「自分の本当の問い」を見つけ出す。 これこそが、これからの不確実な時代に求められる本質的な知性だと私たちは確信しています。 結びに
5月の探究学習はまだ始まったばかりです。次回の5月14日には、さらに一歩踏み込んで「研究動機の言語化(自分との接点)」に挑みます。AIという翼を得た生徒たちが、どのような独自の視点を見せてくれるのか、今から楽しみでなりません。

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