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八千代松陰高等学校

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陸上競技部 HONDA 陸上競技部 荒井さん(33期生)から中高生へ励ましのメッセージ

投稿日2020/5/14

33期生の荒井 七海さんより励ましのメッセージが届きました。
荒井さんは、(船橋市) 御滝中学校より本校に進学。本校在学中は、インターハイ・全国駅伝・全国都道府県駅伝千葉県代表となるなど、各種の大会で活躍しました。
卒業後は東海大学へ進学し、日本選手権1500mで優勝。また、4年時には長距離ブロックの主将も務めました。
現在は、HONDA陸上競技部へ所属し中距離種目に専念しています。
室内陸上1マイル(1600m)と室内陸上1500mの2種目で日本記録を樹立し、東京オリンピック代表を目指し活動しています。

「こんにちは。大変な世の中ではありますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか? 先日のインターハイや全日中の中止という報を受け、当事者である中高生の皆さんにとっては、日頃の夢や目標であった舞台が、いきなり無くなってしまうことによる悲しさや悔しさ、虚しさ、喪失感など色々な感情が湧き上がる日々だと思います。私も胸中お察しします。今、私たちは落ち着かない社会情勢の中で、生きていかなければなりません。「今までとは違う」「こんなはずじゃなかった」というようなことが沢山散りばめられており、その困難を解決していきながら前に進んでいくことになります。1年後どうなっているのかが想像できない、そんな先行きが見えない未来を不安に思うかもしれません。なかには、目標としていたものが無くなり、毎日の活力が奪いとられたかのように無気力になってしまったり、立ち直れない生徒さんもおられると思います。しかし、それは決して駄目なことではありません。目標としていたものがいきなり無くなったのです。当然の反応であると私は考えます。どうか今は時間をかけて心を落ち着かせてください。さて、ここまでネガティブな話ばかりになってしまいましたので、ここからは私たちがどのように生きていくことができるのか、どのように強くなれるのかを一緒に考えていきましょう。私も目標としていたオリンピックが延期になり、計画が白紙に戻ってしまい、あたふたした日々を送っていました。今までの私たちは夢や目標があり、そこから逆算してトレーニングを計画し、試合を組み込み、そこに向けて生活をしてきました。しかしながら私たちには今、ミソとなる目標とする場面がありませんし、イメージすることが中々できないかもしれません。そうであるならば、先行きの見えない未来など考える必要がないのではないかと思います。大きく目標とするものが作れない時は、無理して作る必要もありません。その代わり今日できることを真摯に取り組んでみましょう。そして、1日1日自分に出来ることを増やしていきましょう。とても簡単なことで構いません。出来ることが増えれば、自分の考え方が大きく変わります。出来ることが増えれば、やりたいことも増えていきます。考え方が変われば、今の状況も違う目線で見ることができるかもしれません。やりたいことが増えれば、その中から目標や夢が新しく作れることと思います。今回の事態に関係なく、もともと未来というのは心配しても見えるようになる訳ではありませんし、平和だった過去を想像してもそこにタイムスリップすることはありません。自分が操作出来るのは今、この時間だけです。そして、事態が収束し、今までのような日常を取り戻した時に自分自身が今日、今を生きている自分に対して労い、褒めてあげることができる日々を作っていくことが私たちにはできます。それはまるで大きなパズルを1ピースずつはめていくような地道な作業になるとは思いますが、そうして自分と向き合い、自身を作りあげる作業はとても楽しく有意義な時間になると思います。あなたを成長させるのはあなたが1番得意なはずです。私たちは強くなることができます。みんなで強くなっていきましょう!」

八千代松陰高等学校33期生
現 HONDA 陸上競技部
荒井七海

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